2011年10月27日木曜日

「冬場の節電」について考える

10月26日、ひとりで近くの金山に登りました。金山は高さ967m、山頂から東に伸びる稜線にブナが群生しており、黄葉しておれば、ぜひブログで紹介したいと思っていたのですが、少し早すぎたようで、緑の葉は強い木枯らしにふるえていました。で、その中に混じって、紅葉していた樹木の写真を添付します。

 朝晩はだいぶ冷え込むようになってきましたが、「多くの原発が止まっているので、冬場の電力不足が懸念される。だから、夏場同様節電が必要」の声が、かしましく聞こえてきます。しかし、一般家庭の電気需要は全体の約25%、使用量が増えるのは朝と夜に集中しており、日中メーターが動いているのは、冷蔵庫によるのが大半です。だから、電力不足が生じるのが日中だとすれば、一般家庭に節電を呼び掛けても、大して意味がありません。

 電力不足が本当に懸念されるのならば、75%を使用している事業所に特化して呼び掛けるべきです。しかも、実の効果をあげるには、現在の「使用すればするほど安くなる」事業所用の料金体系を、一般家庭同様、「使用量が増えるほど高くなるよう」変えるべきです。事業所が節電効果の大きいエアコンや照明に取り変えないのも、現料金体系に起因しています。今夏の節電実績が、一般家庭より低かったのも、同じように、ここに根本的な原因があります。

 これまでは、「電力不足が懸念されるのは、年間10日、7.8月の気温が35度を超える、午後1時から3時までの間」とされてきましたが、一般家庭に冬も節電と呼び掛けるのは、早期に原発を再開したいからという、魂胆からではないでしょうか。

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