2013年9月27日金曜日

35日ぶり 秋風吹くなじみの山へ


 八ヶ岳山麓から帰宅して一ヶ月、8月末から9月初にかけては、6日つづけて雨降り、ほかは晴れて灼熱の日々。その間畑の草むしりと堆肥移動に16日集中しました。また、8月末には6人目の孫が生まれ、それに伴って息子が帰省、成長著しい上の5才の孫といっしょに我が家に3泊したのでその相手。ほかに、週2.3度のトレーニングジム通いを再開し、5月から痛んでいた歯の治療に通い、先日ようやく治療を終えましたが、今度は持病の偏頭痛が発症しで苦しんでいます。「隠居くらし」といい条、結構なにやかやとあります。

 

 そうそう、上に付け加えて、9月13日は77歳の誕生日、喜寿でした。息子夫婦から特注の焼酎を、参院選で52年ぶりに縁をつないだ、同級生からは豪勢な魚をいただき、これまでで最高のお祝いをしました。「余命表」によれば、余命はあと10年です。WHO2000年に公表した「日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる生存期間」をいう、「健康寿命」で終わりまでいきたいものですね。そのために努力しますから。

 

 さて、25日には35日ぶりに九千部山に登りました。照りつける日差しはまだ厳しくとも、森を渡ってくる風は爽やかです。前山の城山山頂には、コナシの実が3個転がっていましたが、登山道の干からびた落ち葉の上には、アオカシのどんぐりがびっしり落ちています。写真の植物も日当たりのいい道で、たびたび見かけました。帰りには銀杏の実を300粒くらい拾ってきました。

 

 イチエフの汚染水問題は、いよいよ深刻な様子です。一刻も猶予はできません。にもかかわらず、「コントロールできている」という首相は能天気なもので、原発再稼働や原発輸出に前のめりです。日本共産党は、先日 ①「放射能で海を汚さない」ことを基本原則にし、もてる人的・物的な資源を集中。②東電は破産処理を行い、株主・銀行・電力業界・原発利益共同体などには、応分の責任を問うなど とした「危機打開のための緊急提言」発表しましたが、1日も早く実行されるよう望むところです。

2013年9月15日日曜日

77才誕生日 喜寿です

桐箱の中には誕生日の新聞と昭和の年表あり
9月13日は77才の誕生日。喜寿です。「Yahoo百科辞典」によれば、喜には祝いの意味があり、草書では七十七と書くところから、これを祝うようになったとあります。そうか! 健康で喜寿を迎えてひと安心です。息子夫婦は、私の名前のラベルがついた、時代風呂敷き包み、桐箱入りのオリジナル焼酎を送ってくれました。(写真)

 また、先の参議院選挙に、50年ぶりの手紙で反原発を訴えた同級生のご婦人は、喜寿祝いに鯛・マグロ刺身のブロック・大やりイカ二匹を送ってくださいました。同婦人は魚の仲卸さんで、市場でセリに立つのは控えて、事務処理をしている由。選挙が縁で、あれこれ電話でおしゃべりしている内に、祝いをいただくことになりました。こうして酒と肴が揃い、カミサンとふたり、時ならぬときに大宴会を催しました。

 8月末、約1ヶ月過ごした八ヶ岳から帰ると、借りている約70坪の畑は、手ごわいメヒシバ・ハマスゲ・ドクダミのほか、オニツユクサなどが数少ない作物を覆っているのを見て、呆然と立ち尽くしました。そのうえ、8月30日から9月4日まで雨が降り続き、それが止むと猛暑が戻ってきました。けれども、もう放置できません。8月28.29日と9月5日から昨日まで、都合11日、1回60~90分、蚊にやられながら大汗をかいて、やっと目鼻が立ちました。これも喜寿の祝い酒がおいしくいただけた理由です。原発事故から2年半以上入れない、立ち入り禁止地帯のことが思いやられます。

 その原発事故。無責任な東電や安倍さんに任せておいては、収束の見込みがないように思います。まず、事故収束や原発事故補償の障害となっている東電を破産処理し、収束スキームから外し、非「原子力ムラ」の政治家・科学者・研究者のなかからトップを決め、その下に収束プロゼクトチームを作る。目下、現場で命がけで収束に当たっている作業員の意見を聞き、待遇を改善することなど、「オールジャパン」で収束に当たらねばならないのではないでしょうか。

 原発再稼働・外国への輸出は止め、既存の原発廃炉、再生可能エネルギー転換、原発事故被害に対するこころのこもった補償を並行して行うこと、素人ですが、最低これだけは行うべきではないでしょうか。

2013年9月11日水曜日

安倍首相 世界に向かって大ウソ


「世界」10月号の特集は「イチエフ 未収束の危機」。非「原子力ムラ」の科学者、京大原子炉実験所助教の小出浩章氏は、目下問題となっている原発から漏れ出ている、8000万ベクレルという汚染水がどれほど怖ろしいものかを説明し、これまで汚染水を10万トンタンカーで新潟柏崎原発に運び、目下全機停止中の廃液処理装置で処置すること。原子炉建屋周辺に深い遮水壁を建設し、炉心と地下水の接触を断って、汚染を局限化することなどを提案したが、実現しなかったことを開陳。また、今後の問題としては、原子炉を水で冷やし続ければ、汚染水が増加するのは避けがたいので、人類が一度たりとも経験したことがないことだから、うまくいくかどうかわからないけれど、事故直後にヨーロッパの方から提案された金属での冷却についても、再検討すべきではないかと提案しておられます。 


八子ヶ峰のウメバチソウ
文章とは関係ありません
 折しも、わがアベ首相は、オリンピック総会の東京招致プレゼンで「汚染水の影響はイチエフの港湾0.3平方㎞の範囲内で完全にブロックされています」「健康問題については、いままでも、現在も、将来もまったく問題ないということをお約束します。さらに完全に問題ないものにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、すでに着手しています」と述べたと報道。なんという厚顔無恥! オレオレ詐欺ヤロウ! 恥を知れ!


小出氏の文章の結びはこうです。「再稼働など論外であるはずなのですが、安倍さんは再稼働のみならず、新規に原子力発電所を建設することをめざし、さらに世界一の原子力技術で原発を輸出すると言っています。まことに、正気の沙汰ではありません」(この文章はいうまでもなく、アベプレゼンの前に書かれたものです)
正気でない人を首相とする 国民やあわれ
 

夏の八ヶ岳山麓滞在では、例年茅野図書館で、主に地もとの出版社の本を借りて読むのを楽しみにしてきましたが、今年は日和続きで山登りに忙しく、「ブック・オフ茅野店」の105円棚から、高杉良「ザ ゼネコン」、山田太一「沿線地図」「君を見上げて」、帚木篷生「ヒトラーの防具」上下を買ってきて読みました。 

「ヒトラーの防具」はドイツ人の父親を持つ青年が、台頭してきたヒトラーに、剣道の防具を献呈する日本財界の行事に通訳として起用され、引き続いて外務省の武官としてベルリンに滞在し、ナチスの覇権と敗退を身近に経験していく物語。帚木篷生さんは、これまで多様な問題をモチーフに、物語を紡いでこられましたが、この本は日本憲兵の戦後を描いた「逃亡」と同じく戦争を扱いながら、ヒューマニズムに満ちた感動的な本で、夢中になって読んだところです。