2013年11月24日日曜日

敬老会のこと、子どもの甲状腺がんのこと


だいぶ前ですが、11月3日は校区の敬老会でした。被招待者は77才以上、私は新入りです。当日はあいにく雨でしたが、久しぶりに背広にネクタイをしめ、会場の小学校体育館まで、カミさんに車で送ってもらい出席しました。式典では、日の丸を掲げた正面舞台に向かって国歌斉唱。つづいて市長(代読)・地区主催者・地区選出県議・市議などの、似たようなお祝いの言葉がつづき、次は日舞・大学生のマジック・くじ引きなどのアトラクション。ひと昔前にタイムスリップしたような、紋切り型の約2時間でした。ただし、ボランティアの親切で熱心なお世話には、頭が下がりました。
昼過ぎ、弁当と菓子をもらって帰ってきました。 

主催者によると地区在住の77歳以上は約1,200人、式典出席者は約350人とのこと。翌日届いた地区の広報誌によると、地区の世帯数は5,754世帯、人口12,475人、うち男子6,144名とありました。77才以上はおおよそ1割というところのようです。 

       *    *    *    * 

 23日付ネットの「共同」ニュースによれば、イチエフの放射能の影響を調べている、福島県の「県民健康管理委員会」の発表によれば、甲状腺がんと「確定」した子どもは、前月の18人から26人に増え、全員手術を受け経過は良好といい、星北斗座長は記者会見で「現時点で甲状腺がんが原発事故の影響で明らかに増えている訳ではないと理解している」と述べたと報じられています。 

和田誠さんのイラストです
では訊ねますが、甲状腺がんが子どもに頻発しているのは、どうしてですか? 1ヶ月の間に8人も増えたのはどうしてですか? 原発事故の影響ではないという根拠はなんですか? 

福島の事故に関わっている国や自治体の医者や学者は、福島から北九州に避難してきた塚本さんが「10.11集会」で指摘したように、どうも放射線被曝を軽く見せようとしているように思えてなりません。 

これも前々回のブログに書きましたように、事故から27年経ったチェルノブイリでも、半世紀以上前に「核のゴミ」を川や湖に捨てたロシアでも、放射能による各種の被害が、長期に亘って発生しています。アメリカの学者マンクーゾ博士は「放射線被曝は、交通事故と違って目に見えません。時間をかけて徐々に影響が現われてくるものです。結果が出るまで20年も30年もかかるんですよ。スロー・デス(時間をかけてやってくる死)を招くのです」(内橋克人「原発への警鐘」より)といっていますが、私たちはこれを明記すべきではないでしょうか。

2013年11月17日日曜日

「さよなら原発!11.10九州沖縄集会」に参加しました


 11月10日福岡市の舞鶴公園で行われた「さよなら原発! 11.10九州・沖縄集会」に妻と一緒に参加しました。あいにく当日は雨もよいの日和で、会場でも時どき小雨がぱらつきましたが、1万人を超える(主催者発表)「オール九州反原発集会」となり、主催者や各県代表のメッセージが会場に届き、集会が終了後、九電本社を目指してデモが行われました。ただし、家を出たのが9時過ぎ、帰宅したのは午後7時ごろで、くたびれてがっくりきたのも事実です。 

 集会では、九電本店前広場で抗議テントを張っている青柳行信さん、九大副学長で政府事故調メンバー吉岡斉氏、「3.11行動する会」の中嶌哲演・矢部忠夫・秋山豊寛・広瀬隆さんなど、反原発で有名なメンバーのあいさつやメッセージにも共感しましたが、玄海町に住んでいるという、佐賀県代表の「九電が再稼働を申請したのと並行して、玄海原発周辺道路は夕刻になると、作業員が帰宅時に大挙して通るのでラッシュとなっています」という言葉には、再稼働を阻止するため、反原発の声をあげ、運動の手を少しも緩められないと思いました。 

 また、集会の最後に福島県いわき市から、北九州市に移住してきた塚本清子さんは「いわきの住まいは原発から40k離れていますが、事故後、国や行政は放射能の危険を住民に一貫して隠したり、健康を損なうことはないと低くいったりしてきた。そのため、事故後も今迄通り屋外で過ごしていた自分や家族に、その結果としか考えられない下痢・鼻血・口内炎・鼻の中のできものができるなどの諸症状があらわれた。友人には白血病を発症した人もいます。国や行政のいいなりになっていると大変です」(要旨)と訴えて、多くの参加者を引き締めました。帰りのバスの中で、参加者が感想を述べ合いましたが、塚本さんの発言に最も多くの感想が出ました。塚本さん発言は、次のURLにありますから、ぜひご覧ください。http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/entry-11683413759.html 

私は塚本さんの発言をうかがって、放射能の怖ろしさを深く理解していない、いまからでも大いに勉強すべきではないか。いま焦点の「秘密保護法」ができれば、原発関係情報は今以上に秘匿されるのではないか、と思ったところです。
     
 
  ***************************** 

例年八ヶ岳山麓で1ヶ月近く過ごすと、体重がおよそ2k減っていましたが、だいたい1ヶ月で元の木阿弥でした。しかし、今年はあやふやな膝の負担を少しでも軽くするため、8月末の帰宅以来 、①弟を真似て食事量を減らす ②コーヒを飲むとき、食べていた甘いものを控える ③九千部山とスポーツジム行を欠かさずに実行した結果、今日時点で八ヶ岳に行く前より4k、帰宅してから比2k減を維持しています。BMIは21.5前後です。後戻りできないように、ズボンのウエストも5センチ以上縮めました。長生きしたいとは思いませんが、これに相応しくアタマの方も若々しくありたいですね。 

2013年11月8日金曜日

NNNドキュメントが訴える 放射能の恐怖

 きのう暦では「立冬」でしたが、地元の九千部山は、秋真っ盛りです。照葉樹中心の同山ですが、山頂直下の自然林では、濃い緑の中にビビットな紅葉が混じっています。足元では、散り敷いた落ち葉が音を立て、シキミやイチゴは真っ赤な実をつけて、風にゆれています。

 さて、少し前になりましたが、10月28日放映の日本テレビのNNNドキュメント、「チェルノブイリから福島へ 未来への答案」、同じく11月4日放映の「消せない放射能 65年後の警鐘」は、放射能の深刻な被害を伝えて、改めて「原発ゼロ」の意をつよく感じさせられました。

 「チェルノブイリ…」は、爆発事故から27年が経ちましたが、放射能の威力は依然衰えず、廃炉作業は難航を極め、原子炉を覆っていた「石棺」は劣化し、これを覆う新しい石棺を作っている様子を描きます。周辺に住んでいた住民は強制移住を強いられ、相次ぐ病気に悩まされています。壊れかかった廃屋が散在する、草ぼうぼうの原野が、住民の悲しみを語ります。

 しかし画で見る限り、ウクライナ政府は(日本政府と比べ)住民の健康や暮らしに、まっとうな対策を講じており、廃炉作業についても、長引くことを見据えて、従事する技術者・労働者の育成に
取り組んでいるようで、場当たり的なフクシマとの違いも目立ちました。

 一方「消せない放射能…」。ロシアは半世紀以上前から、ウラル山脈の山懐に、マヤークと呼ぶ核関連施設を設け、プルトニュームを取り出し、高レベル放射性廃棄物を近くの川や湖に捨てていました。その結果、川下の住民の間に、手足のない子ども、膨れあがった頭を持つ子ども、首回りに巨大なこぶできるなどの奇病がつぎつぎに多発。政府は川岸を鉄条網で囲み、湖には土を被せたうえ、住民全員を強制移住させますが、移住先では仕事がなく、困難はつづいているという、深刻な実情を描いていきます。(このドキュメントは、以下のURLから、動画を観ることができます)http://www.at-douga.com/?p=9927

 
要するに、ふたつのドキュメントは、原発はいったん事故が起きればもはや手が付けられないし、廃炉にするにしても途方もない時間がかかる。「核のゴミ」は危険極まりない。核兵器もそうだが、原発も人間と共存することはできないと、静かに訴えます。

 当地では来る11月10日、福岡市で「さよなら原発 11・10九州沖縄集会」が開催されます。私たち夫婦も参加するつもりです。